SHIKA☆TALK

管理人SHIKAによる読書記録&テレビ・映画の鑑賞記録です。

Twelve.Y.O.

第44回江戸川乱歩賞受賞作品です。

主人公は電子テロリスト「12」。彼は何を思ってアメリカ国防総省・在日米軍に戦いを挑んだのか?
直接的な攻撃は個人VS国家機関では不可能。しかし、あらゆる部分がコンピュータで操作されている現在。そこに入り込んで、システムを破壊してしまったら?
「12」が行ったこの攻撃は確実に相手に打撃を与え、結局、沖縄海兵隊の撤退が決定された。
しかし、「12」の真の目的はさらに別のところにあったのである。

「12」と彼のもとで人間兵器として活躍する少女。そして彼らを追うダイス。
登場人物が生き生きと、しかし切なく描かれています。これを続けていっても、待っているのは決して明るい未来じゃないのに、なぜ彼らはその道を選ぶか?そんな思いを何度もさせられます。
クライマックスの仕掛けにはちょっと度肝を抜かれました。そこまでするか?って感じです。

圧倒的なスケールで書かれ、話の中にぐいぐい引き込まれていきます。
けれど、ちょっと切ない。ラストで見えた希望が救いかな。

この作者はこの後「亡国のイージス」で3部門の賞を受賞しました。ぜひ次はそれに挑戦したいです。
まだ手をつけていないのでー。ちょっと覚悟がいる厚さなんですもの。

川の深さは

福井作品を読んだのは「Twelve Y.O.」が最初でした。それは文庫になっていたから。
しかし、その解説で大沢在昌さんが書かれていたことにより、この作品「川の深さは」がひどく深く印象付けられたのでした。この作品は「Twelve Y.O.」が江戸川乱歩賞を受賞する前年、最終候補作になっており、その時に大沢氏自身が覚えた感動がその解説には書かれていました。

とある事件を通して、警察の抱える腐敗と矛盾に耐えられなくなった桃山は警備員として、日々腑抜けたような生活を送っていた。そこに突然飛び込んできた非日常。明らかに怪しげな大怪我をした少年保と彼を助けようと必死な少女葵。彼らを匿い、親身になって世話をしているうちに桃山は失ってしまった何かに気づき始める。
しかし、彼らはとんでもない秘密を抱えていた。警察・公安そして暴力団、彼らの所属していたと思われる組織からも追われる彼ら。
なぜ、彼らは追われるのか?そこには、未曾有のテロを引き起こした宗教組織や在日CIAや在日総連の存在が複雑に絡み合っている。逃げる彼らが持っているもの「アポクリファ」とは何か?そして、彼らに待ち受ける結末は?
ハラハラドキドキの連続で、終わりまで一気に読ませてくれます。そして、やはり泣かされます(T_T)

このお話の感動ポイント。(余計なお世話かもしれませんが(^。^))
その1:守るべきもののために必死で戦う保とそれを助ける桃山の関係。ここらは「イージス」の原型かな?とも思わせます。保は最初から「愛」という情を自分の中に持っているので、「大切な存在のために命をかけて戦う男のカッコよさ」というものがガンガン伝わってきます。
その2:保が必死になって守る少女―葵の存在。この二人は互いが互いを心底から案じています。葵の父親も含めて、彼女が非人間的だった保を「人間」に戻しました。ラストシーンはしみじみ感動できます。
その3:不幸だった女工作員―城崎涼子と桃山の関係。この二人の関係はTwelveで出てくる由梨さんと平さんの原型かな?

福井作品のここから始まる3部作は連動しております。つまり、読んでなくても全く次作に影響はないけど、読んでると何気にその関連ににま~とできるという(^。^)。この作品は次作「Twelve Y.O.」でにま~とできる「玉」があります。
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