SHIKA☆TALK

管理人SHIKAによる読書記録&テレビ・映画の鑑賞記録です。

曙光の街

今野敏シリーズです。今回は「曙光の街」。

帯には次のような文が書いてあります。
『男たちの挫折と再生を描くネオ・アクションノヴェル!
元KGBの殺し屋、プロ野球選手崩れのヤクザ、警視庁公安部の警部補。三人の男が緊迫した戦いの果てに見いだしたものは―。』


抱えているものは全く違う3人の共通点、それは今の自分に満足していないということ。
ヴィクトルと兵藤に関していえば、満足していないなんて生やさしいものではなく、「死んだも同然」の日々で、いつ死んだってかまわないとさえ思っています。

この3人が一つの暗殺計画に関わりあったことで、投げやりだった毎日では気づかなかったことに気づき、そして3人の心情は大きくかわり始めたのです。


暗殺者、暗殺を阻止しようとする者、警察…しかし、背景にあるものは当事者が考えるよりずっと複雑なものでした。


3人の心情の変化ももちろんだけど、脇役も魅力的で、ぐいぐい読まされました。


挫折から立ち直ったとは言い切れないけど、挫折を知って優しく強くなった男たちの姿は、やはりガンバってと声をかけたくなります。


そして、そんな彼らの姿になんとなく涙がこぼれるのでした。

棄霊島(下)

下巻も一気に読破。

軍艦島での連続変死事件の謎も、元刑事の殺人事件の謎もすべて明らかになりました。


浅見光彦には、一般人ならば到底知り得ない情報を兄よりもたらされるという必殺技があるし、警察が妙に協力的という点も気になるといえばなるけど、テーマには大いに考えさせられるので、ずっと読み続けています。


今回の拉致問題については「そんな風に書いていいのかな」と思う部分もありました。
被害者のご家族の気持ちからしたら、到底納得できないのは当然だから。

しかし、求めても答えの出せないだろうかの国の状況を知ると、どうすれば収束できるのかは全く分かりません。


このままではよくない。
しかし、本当に満足のいく答えが出せないのならば、最善の収束方法を見つけなければならないのではないか…そんなことを思いました。


軍艦島を一度この目で見てみたいと思います。

棄霊島(上)

内田康夫の新刊です。

タイトルの『棄霊島』が指しているのは長崎の軍艦島です。この名前はどこかで聞いたことはあったのですが、どういう島なのかは全く知りませんでした。

現在は廃墟となった炭坑の島…うちの老人に聞いたらば、二人とも知っていました。戦後から昭和40年代の日本は、こういう炭坑から採掘される石炭が大切な燃料となってたわけですから当然といえば当然なんですが。

その島の炭坑が閉山となり、島民が島を捨てなければならなくなった頃に起きたであろう事件。
闇に葬られるはずだったろう事件が30年の時を経て、偶然の出会いから再び思い出されることになった。
そして起こった殺人事件。


浅見光彦はその殺人事件を追いながら、30年前の事件に迫っていきます。


この謎解きと平行して語られているのが、日本の近代史と拉致問題です。
以前からこの作者は戦後の日本のあり方に問題提起をしていますが、確かに私たちは何を勉強してきたのだろうと真剣に思います。
明治大正昭和の歴史の学習をおざなりにしてきたことを、カリキュラムの上でどうしても急がざるを得なかったからと言っていてよいのかということですね。

ただ、自分の感覚からいうと「歴史が好き」という理由が、「ロマンを駆り立てるから」であることははっきりしています。
「じゃあ現代史は?」と言われるとやはり生々しいのです。生々しいから深く知りたくない。
結局そういう思いも現代史を学ぶことに積極的になれなかった原因ではないかと思います。


しかし、ホントはそれではいけない。自国の歴史について、語れないでは情けないから。


さて、下巻を読もう。
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