司馬遼太郎第2弾です。

近・現代史というのは、歴史好きの私にとっても非常に苦手とする分野でした。学校の授業でも、このあたりにくると時間が足りなくなっていることが多くて、だ~っと進んでいってしまっていたんですね。だから、はっきり言って明治時代以降にはほとんど興味をもっていませんでした。
そんな私の認識を改めさせてくれた偉大なる小説が、この「坂の上の雲」です。もとは父に「おもしろいから読んでみろ」と進められたのが発端だったのですが、読み始めてみたら即夢中になりました。
愛媛松山の幼馴染。彼らが主人公です。
正岡子規-明治時代屈指の俳人として、その名を知らぬ人はいないでしょう。
秋山好古-日露戦争で日本の騎兵集団を率いて、史上最強の騎兵と呼ばれたコサック師団をやぶった人物です。
秋山真之-好古の弟。日本海軍連合艦隊の参謀として、日本海海戦において東郷平八郎の行った作戦のほとんどを立てた人物です。
こう見るとこの時期の愛媛松山にはなんという人物が連続して輩出されたのだろうとそれだけでも驚きです。
戦争はいつの時代でも歓迎できるものではありません。秋山兄弟も最初は軍人になる気は毛頭なかった。生まれそのものも下士の子で、決して軍人としての将来が約束されていたものではなかった。しかし、時代が彼らを表舞台に引き上げていったのです。
明治維新以後、日本は急速に近代国家への道を歩み始めたわけだけど、その中で青雲の志を抱いて、懸命に生きた人々の姿がここには描かれています。
日本を近代国家にして、世界の大国に引けを取らぬようにしたい-この時代は不平等条約がまかり通っていて、かなり悔しい思いをしてきていた。だからこそ、政治に携わる人々はそれを何とかしたいという思いが、まず第一にきていました。
戦争は許されることではありません。けれども、日露戦争と太平洋戦争の違いを感じずにはいられませんでした。
幕末・明治で何かを成し遂げた人々はみなホントに力強く、魅力的です。
彼らのパワーの源が何であったのか、今一度考えるためにもこの本は格好の教材になると思います。オススメ~。
ただし、全8巻。なかなかに読みごたえがありまする。