東宝・フジの超大作『ローレライ』を見てきました。

原作を大層愛しているだけに、原作の世界がどのくらい表現されているのかということがまず最大の関心事でした。
もちろん、映画と小説は別もので、最初から映画にするために書かれた小説だということは百も承知ですが・・・だからといって『こうあってほしい』という部分はあるじゃないですか。

ということからいえば、この短い時間(2時間ほど)であれだけのエッセンスをうまいこと入れたな、と素直にそう思います。

ただ正直言えば、長くしてもいいからもう少し描きこんで欲しかったな、という場面は多々ありました。
・折笠の気持ち
・パウラが乗組員に受け入れられていく過程
・田口の変心の過程
・朝倉の内面
・そして、消えてしまったフリッツの存在
この5つかな、不満な部分は。
中でも一番もったいないな、と思うのは折笠の存在。彼の若さゆえの純粋な叫び(とパウラの痛々しさ)がおじさんたちを突き動かしたんですが、その辺のところを映画では艦長さんの言葉になってましたからねぇ。おかげで艦長さんがものすごくカッコいいですけど(^。^)
艦長を始めとして、おじさんたちはホントうまく描かれていたように思います。絹見艦長と木崎の絆は熱かったし、機関長とその補佐役の人のコミカルさや軍医さんの味のある演技、この辺は秀逸でした。

このおじさんたちにいい役者さんを持ってきているというのは、次作のイージスもそうなんですが、イージスこそ若者の扱いが軽いと許せんですねぇ。今回はまぁ許容範囲ではあったんで、不満だけど気に入らないって程ではないですから。
でも、イージスは『如月行』あっての作品ですので、彼の存在感がなかったら怒っちゃうよ?

しかし、守りたいもののために戦う男たちの姿は感動的でした。

余談:やっぱ泣いてるよ、私。しかし、ここで問題が!私は昨日からまた目の周りがただれて赤く腫れているのです。おかげで、涙が沁みて悶絶してました・・・・馬鹿だ。